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Crystal Cable Ultimate Dream 電源ケーブル 導入レビュー & Crystal Cable ブランド発表会(^^)/

 Crystal Cableの発表会が行われると聞いて、ステラ&ゼファン 2018 春の新製品試聴会・新ブランド発表会に参加してきました。お目当ては、Crystal cable のGabi Rijnveld(資料には本国のマーケティング担当責任者とありましたが、社長とかゼネラルマネージャー的な方では無いかと)さんのプレゼンテーション。海外のネットニュースでは香港とか台湾に来ているのを見て、うらやましく思っていました。会の後に直接お話出来たので、日本にもADやUDのユーザーがちゃんといることをアピールして、気になることを色々と伺って来ましたよ!

 この規模で春と秋の試聴会を代理店で継続する&CrystalのMONOCRYSTALシリーズ(Dreamline Plus & Absolute Dream &UltimateDream)の国内導入は素晴らしいです!ステラ&ゼファンには大感謝ですね。Avcatさんに頂いた写メも参考に発表会の内容と、お替わり!までしていたのに、ご報告出来て無かったUltimatre Dream 電源ケーブルのレビューしておきますね(^^)/

 

Presentation

 

 ちなみに、Crystal CableはSiltechの夫婦会社?な感じで、ご主人のEdwin RijnveldがSiltechの社長さんですね。 Gabi Rijnveldさんは、以前はコンサートピアニストをされていたそうで、音楽を再生するためには、ケーブルも美しく感動的な音楽と同じである必要があるとのこと。Crystal Cableにとって、ハイエンドケーブルは重要であり、最善の導体、最小限のゆらぎ、最高の解像度、超低ジッターが必要と考えいるそうです。

 導体については、通常の銀線では結晶の隙間があり、そのため銀線のネガが出てしまう。その隙間をGoldで埋めた導体がSilver-Gold導体。さらに、大学の実験室レベルでしか生産出来ていない単結晶銀を開発したことで、隙間をなくす事が出来たという事です。以前に古河電工で生産されていたPCOCC導体(銅)の銀バージョンって感じですね。

 

Crystal_cable_absolute_cross_sectio

 

 上の図はMONOCRYSTALシリーズの導体の構造です。以前にもAD電源のレビューでご紹介しましたが全て同じ基本構造です。DreamlinePlusは2本、ADは4本、UDは6本使用されています。ちなみに、以前のDreamlineシリーズはSilver-Gold導体。Monocrystal Silverが採用されたのは、2013年始めに登場したADが最初でした。ADの成功を受けてADのセカンドラインとしてDreamlinePlusが発売され、2016年末にADを超えるUDの電源ケーブルが発表になり、2017年にSPケーブル、そして、ちょうどインコネが発売になったとのこと。

 

Odin2ad3
(うちでADとNordost ODIN電源を聴き比べた時の写真)

 

 ADが登場した当初は英文のレビューもレアでしたが、Odinと拮抗するケーブルの記事を読み日本語の情報は無いまま(国内に代理店はあったが下位モデルしか取り扱いなかった)私が突撃したのが2014年初め。ADのインコネ(導入レポ)を頼んだらXLRとRCAが間違って届いて、交換ついで!?に電源(導入レポ)も突撃。その後に、AD電源を2本追加し、デジタルAES(ADのデジタルAESレビュー)も1本試していました。ちなみに、ライバルと思うNordostのOdinとOdin2とADは手持ちのインコネでレビューしています。新しく代理店となったゼファンは、ADのデモ機も用意してくれるようなので、中古やデモ機処分狙って聴かず清水の舞台から飛び降りる必要なくなったのは嬉しいところですね。

 

Ud15m

 

 さて、手持ちのUltimatre Dream (以下UD)の第一弾は、2017年春に頼んで、一度20A仕様で来ちゃって交換などで来たのは2017夏に。かなり良すぎるお値段なんで、まずは1.5mでした。手持ちのAbsoluteDream(AD)とDACで比較してみました。まず、見た目的には思ったよりUDがADに比べて太くなっていました。キャラもADと少し違う感じで、かなりナチュラルです。

 

Adud1

Adud

 

 ADは明瞭でクリアな感じがあり、分かりやすいキレや躍動感、ノリが良い感じですが、UDはかなりナチュラルでDreamlineや下位モデルとも違う感じでした。Gabi Rijnveldさんにもその点を確認したのですが、やはりUDシリーズはナチュラル方向で間違いないようです。

 最低域はADと比べても少し深くなり、最低域の情報量や解像度は一段上でした。ただ、ADには分かりやすい押し出しの強さもありシステムによっては、ADの方が低域強く感じるかも。高域はUDの方が柔らかく、ADは張りがある感じ。

 空間はUDが一回り広く、左右も前後も広がりますね。情報量や解像度、定位、S/NはUDが一段上。リズム感やキレも凄いのですが、UDの方がADより深いところまで描写するためパッと聞いた感じはADの方がキレる感じ。音像については、ADのようにボーカルの実体感を強く描写する感じはなく、情報量や定位を上げて表現する感じですね。

 ただ、ADのレベルでもOdinの電源ケーブルと勝るとも劣らないレベルであるため、ADからUDに変えて良さを引き出すためにはシステムの実力も問われそうです。個人的にUDの真価を発揮させるためには、DACに使うのが良いのかな?と思いました。ナチュラルな事を活かしてプリでも、増えた導体を活かしてパワーアンプでも良いのかもしれまえんが、他にも他にも選択肢が出てくるかも。…と考えて、1本だけかなぁと思ったんですが。。。

 

Ud2m2

 

 気がついたら追加していました(^^;) お替わりは2mです!個人的には、電源ケーブルは1.5-2m程度の長さが有る方がバランス良いかと思っていて、ADは3本とも2mでした。UDで2mと1.5mを比べると、劇的と言うほどではないですが2mの方が基本性能が上がる印象ですね。1mだと基本性能の凄みがやや弱まりナチュラルさがメインとなるかも。今は、DACを2mにして、トラポに1.5mを使っています。

 

Ultimatedream

 

 上の図はUDの電源ケーブルです。中央にグランドループのインピーダンスを下げるためにSilver-Gold導体が挿入されています。SPケーブルやインコネは、Silver-Gold導体は入らず、それぞれ形状が異なるテフロンワイヤーが挿入されていました。

 UDの電源ケーブルがナチュラル方向になったのは、Silver-Gold導体の為なのか?と思って、Gabi Rijnveldさんに質問してみたのですが、中心に挿入された軸を中心に三次元的に導体が構成される事によりナチュラルな方向性になったとのこと。ADは導体が密に構成されている為にキレがある感じになっているとのこと。UDのナチュラルな方向性は、SPケーブルもインコネも同じとのことで楽しみですね(^^)/

Crystal Absolute Dream AES デジタルケーブル レビュー!

 ご紹介がすっかり遅れましたが、2015年秋に出物をみつけて購入しておりました。CrystalcableのAbsoluteDream(AD)は、インコネ電源に続いて3種類5本目。ADのデジタルケーブルの情報は皆無だったのですが、2013年末にゲットしたDreamline FireWireケーブルが良かったので、間違いなだろうと突撃。もう1本出てこないかな?と待っていましたが、残念ながら出物は無くお蔵入りでした(^^;) Odin2のインコネ&SPケーブルの陰に隠れて、ちょっと可哀想な子でした。

 

Crystal_absolutedream_aes_2

 

【外観】
 写真のように、クリスタルのケーブルはどれも美しい見た目ですよね。電源やインコネと違って、太めの3本構造で定価も電源より割高になっています。ただ、太めと言ってもStage3のCHIMERAとかに比べると細くてしなやか。取り回しは問題なしです。

 

Crystal_absolutedream_

 

 なお、端子はNordost Odinと同じくフルテックの最高級品 CF601M(R)CF602F(R)がベース(そのまま?)ですが、プラグにCrystalの刻印(模造品対策で写真にはモザイクを入れてます)が付いています。

 

【音質】
 デジタルケーブルは過去にも色々と試していますが、Nordost Valhalla/Valhalla2, AugLine PipeShield NEO+α、Stage3などが優れていました。それぞれ性能的には十二分によく、それぞれ個性があるので、使い分けしても面白そうだなぁとも。ただ、やはりOdinとAbsoluteDreamのデジタルケーブルは、やはり別格という感じ。もちろん、お値段も狂気の沙汰になってきてますが。。。やり取りしている北米のショップの話でも、このクラスのデジタルケーブルは、滅多に出てこない(新品も売れてない)そうです。

 

 Nordost Odin Digital AESとの比較だと、かなりな部分がインコネの比較レビューの印象と被る感じですね。端的に言うと、抜群のキレとリズム感、ノリの良さで聴かせる音像タイプ。黒を沈める代わりに明るさのピークを伸ばし陰影感を増しますが、ただ全体を明るくするわけではありません。躍動感や抑揚表現にすぐれ、音像タイプながら空間表現や基本性能もOdinと互角に戦える希有なケーブルだと思います。

 

【Twitter風まとめ】
最近Twitter始めたので、Twitter風にまとめてみました。

 

# Odinと比べて良いところ

  • ノリとリズム感が良く楽しい。
  • 躍動感に優れ抑揚表現が上手い。
  • 力感あり抜群の音像表現。
  • 低域に厚み、キレがあり音が前に来る。
  • 明るさのピークを伸ばして陰影感を増す感じ。
  • S/Nは負けていない。
  • やや暖色で明るく非常にカラフルな色彩感。
  • 温度感はニュートラル。


# Odinと比べてここがダメ

  • 情報量がやや減少。
  • 空間的にやや狭い。奥行もやや浅くなる。
  • 定位やfocus感もやや甘くなる。
  • 最低域の伸びが僅かに浅い。

 

【まとめ】
 空間系の雄であるOdinが、空間表現や抜群のFoucs感があり基本性能は僅かにADに勝る感じですね。インコネより上流のためか、インコネと違いADよりOdinの方が低域の沈み込みは良かったです。しかし、それ以上にADのノリが良くカラフルな色彩感、音像表現は魅惑的で、OdinとADを比べてADを選択するのもアリ。DualAESとの相性ではOdin優位?とも思いますが、OdinはADと比べると地味に感じるので、1本で使うならADの方が聴いていて楽しいです(^^)/

TiGLON インコネ MS-DF12X 試聴レビュー

 良さそうなインコネがあったので、試聴させて頂きました(^^)/ マグネシウム合金で有名なティグロンの2016年夏発売の新製品。定番のマグネシウムシールドと、導体に「ディップフォーミング無酸素銅(DF-OFC)」を採用したのがポイント。もちろん導入を考えて、今回もガッチリ試させて頂きました。感謝です(^^)/

 

Msdf12x

 

【構造・外観など】
写真の内側、黒い方がTigLON MS-DF12Xで、外側の白い方がNordost ODIN2です。メーカーのHPはこちら。ちなみに、同じシリーズで、RCAのMS-DF12R、SPケーブルのMS-DF12SP、電源ケーブルのMS-DF12Aと全て出揃っています。型番からモデルが分かりやすくて良い感じですね。ちなみに、定価¥32,000でした。

 

マグネシウムシールドだと思いますが、内側に金属リボンが巻かれているみたいです。導体に「ディップフォーミング無酸素銅(DF-OFC)」で、この製法は米GE開発の歴史ある技術で、温故知新的な導体ですが、製造している昭和電線のHPをみると純度は4N以上で、導線表面もなめらかとのこと。

ケーブル自体の印象としては、太すぎず細すぎず。あるていど弾力はありますが、普通に曲げられるので取り回しは良かったです。端子はNEUTRIKの標準品で必要十分な感じでした。

 

【試聴にあたって】

  • TiGLON MS-DF12X ¥32,000
  • Nordost ODIN 2 $24,000

 

DACとプリの間で試聴しました。もちろん、導入も視野に入れての試聴なので、リファレンスが比較相手。したがって、容赦なく上記の対決になりました。

 

【音質レビュー】
 まず、S/Nは素晴らしいと思いました。残念ながらODIN2には及びませんでしたが、クラス的には出色だと思います。マグネシウムシールドの効果でしょうか。スピード感も良くて、リズム感は保っています。ただ、ロドリゴを聴くと低域は解像されずに団子状になってしまっています。キレも甘い感じでした。

 レンジ的には、上はもう少し下はもっと伸びて欲しいところ。しかし、やや高域に響きがのる印象もあり、高域はそれほど不足は感じないかもしれません。

 情報量や解像度はやや物足りず、三次元的な定位は甘くなります。
しかし、音数はある程度保たれており、スカスカした感じにはならない。音の質感はなめらかで好印象。温度感や音色は自然でニュートラルでした。

 空間系と言うより音像系で、空間は左右2回りぐらい狭く感じますが、音は結構前に来て、音像は少し大きめですが、力感あり楽しい感じです。

 

【まとめ】
 大型スピーカーだと低域のレンジが問題になるかもしれません。しかし、ブックシェルフとかなら気にならないレベルかも。音作りとして、全体のバランスは悪くない印象です。この導体はウエスタンエレクトリック製アンプの内部配線にも使われていたとか。そう聞くと、最新機器だけでなく名機と言われる味のある機器にも相性良さそうですね(^^)/

Argento Audio Flow Master Reference XLR & Nordost TYR2 Interconnect & Augline Horus NEO 比較レビュー

 気になっていたARGENTO AUDIO Flow Master Reference XLR (以下 FMR)を聴く機会を得ていました。同じタイミングで、NordostのTYR2もkazutoさんからお貸し出し頂いたので、手持ちのAugline Horus NEOと一緒にじっくり聴き比べておりました。これも半年ぐらい前になってしまいましたが、自分としてもFMRは気になるケーブルだったのでレビューしておきますね。何かの参考になれば嬉しいです。

 

Fmr_horus_tyr2

 

Fmr_horus_tyr2_2

 

【試聴したケーブルについて】

# Argento Audio Flow Master Reference XLR(FMR)
 Argento Audioは新星のごとく登場したイメージですが、トップモデルのFMRもう10年選手ですね。時のたつのは速いなぁ。。。新製品の話も聞かないなぁと思ったら、メーカーのHPも更新されていないようです。特徴は、導体の銀線を磨き上げていることで、XLRのインコネは3本が別々な線になっています。デモ機をお借りしたのですが、ちょっと疲れた感じでした。試聴した時の定価は96万円(1m)でした。

 

# Nordost TYR2 InterConnect
 2012年に登場した新しいNorse 2 Series の最上位モデル。Norse 2の知見を元にValhalla2とOdin2がバージョンアップされたそうです。メーカーのHPはこちら。発売当初にTYR2スピーカーケーブルを手に入れてましたが、好印象だったので気になっていました。Kazutoさん感謝です(^^)/ 試聴時の定価は、26万円(1m)でした。

 

# Augline Horus NEO
 我が家のど定番なオーグライン。過去に繰り返しレビュー(その1)レビュー(その2)もしています。今回は比較のために登場。導体は金銀プラチナの合金で、自前で合金を作れるのが強み。以前に伺ったときはメープルリーフ金貨とか溶かしてました。なんてもったいない。。。ちなみに、これはシールド強化型のNEOタイプ。Ptの配合が増えている+αに比べてエネルギッシュな印象です。試聴時の定価は、57万2千円(1m)でした。

 

【音質レビュー】

 

# Argento Audio Flow Master Reference XLR

Gloria Estefan Greatest Hits SACD (Stereo盤)
 音場は左右は十分に広くパーンって広がる感じ。少し静的な感じで、もう少し前に音が来て欲しい気がする。前後はやや浅め。期待したほどS/Nが良くない。情報量や解像度も思ったほどでは無い。音像はかなりコンパクトで口元は小さいが、立体感弱く音像は少しぼける。温度感はややCool、モノトーンという事はなく色彩感はノーマル。レンジは上下共にもう少し伸びて欲しい。高域に僅かな強調感を感じる。スピード感は優秀だが、やはり静的な感じでキレやリズム感は弱め。

Rodrigo Y Gabriela
 レンジは十分と言えば十分だが最低域の沈み込みはもう少し欲しい。音像はぼける。こういう曲には相性が良くないか。キレや迫力が無くなり、モッサリした演奏になる。ただ、弦の響きはきれい。思ったより温度感もあって、ほぼニュートラル。

川江美奈子 letters
 やはり高域やや硬い感じ。音像は十分小さいが、立体感はもう少し欲しい。ピアノの弦の位置とかよく分からなくなっている。

美空ひばり/川の流れのように
 S/Nが弱いからか?どうも高域の僅かな硬さが気になる。ただ、こう言う曲調には合う。ボーカルは締まった音像だが、空間系の常として実体感がイマイチ。音場の左右は十分でスパッと広がる。ただ、前には音が広がらない。やはり奥行は浅め。

Frank Sinatra Duets
 口元は小さい。ボーカルの表現力は伝わってくる。実体感はもう少し。ただ、スモーキーな雰囲気があって悪くない。

 

# Nordost TYR2 InterConnect

Frank Sinatra Duets
 温度感はやや上がりボーカルの実体感は増している。左右はFMRの方が広い。TYR2の方が音が前に来る感じはある。S/NはFMRと比べて低下するが、音数は多く感じる。解像度や情報量はFMRと比べて遜色ない。音像はやや大きくなるが、力感は意外とある。立体感はFMRより少し良い。

美空ひばり/川の流れのように
 やはりS/NはFMRに比べ悪くなる。音量が上がって五月蠅くなる感じ。音像もFMRより大きいが、力感あり実体感はいい。レンジは上の伸びは十分。下はFMRより浅い。比較的前にも音は来るが包まれる程では無い。

川江美奈子 letters
 解像度や情報量はFMRと比べても遜色ない。温度感はFMRより高くなっている。音像はFMRに比べ大きい。

Rodrigo Y Gabriela
 FMRよりスピード感、キレはいい。曲が速くなったように感じる。解像度・立体感もFMRより良い感じ。ただ、低域はFMRより浅い。低域が出ていないので、スピード感やキレが良く感じるのかも。弦の響きは柔らかい。高域の硬い感じもない。

Gloria Estefan Greatest Hits SACD (Stereo盤)
 FMRより音数は多いか。ただ、その分はS/Nが落ちている。スピード感はFMRよりいい。力感もあり音に弾力感がある。

 

# AugLine Horus NEO

Gloria Estefan Greatest Hits SACD (Stereo盤)
 音色はTYR2に近い。温度感はTYR2と同じかやや高め。やや暖色気味。最低域は沈む。FMRより沈んでいる。高域の伸びも十分。スピードやキレはいい。音がバンッと弾ける感じ。リズム感もUPし、躍動感がある。音数はTYR2より多めになるが、S/NはTYR2より明らかに、FMRより良さそう。情報量や解像度はTYR2より良くなっている。左右はTYR2と同じ程度。前後感は明らかに良く、立体感は改善する。

川江美奈子 letters
 情報量などTYR2に比べ一段上。ピアノの弦も分かるようになる。音像はTYR2よりコンパクト。実体感もある。

 

【まとめ】

 試聴にあたってはFMRを数日繋いだ状態で、試聴前にDACからエージング信号流してから試聴に入りました。TYR2とHorusNEOは、繋いでDACからエージング信号流しただけでチェック開始しました。HorusNEOは散々聴いているので問題ないですが、TYR2には少し不利だったかも。 

 

  Flow Master Referenceは、Crystal AbsoluteDreamやNordost Odim/Odin2に慣れてしまっていたのと、期待値が高くて評価が辛くなった感じがします。もっと早くに試聴すれば、もっと感動したはず。。。あと、Flowでも感じたがインコネより電源ケーブルの方が相対的に良いのかも?SPケーブルは凄いのかも知れない。典型的な空間系で、音像が弱いのは仕方ないところかも。S/Nが思ったほどでない(とは言えTYR2よりは良い)のが足を引っ張っている感じですが、3本平行になっているのを撚ってしまえば(さすがに借り物では出来ませんでした。。)アッサリ改善しそうです。あと、かなり疲れた感じになっておりフレッシュな製品だと、もう少し性能良さそうな気がしました。とは言えデモ機の状態でも、パーンと左右に広がる空間は素晴らしく、StealthZenSati のような演出もなく、虚飾を排してストイックに高性能を目指した感じは気持ちいいですね(^^)/ ピュアな空間系としては、No1かも知れません。

 

 TYR2は全体のまとまり感がとても良かったです。Nordostは空間系の典型というイメージでしたが、Norse 2から音像表現が大幅に改善して、弱点を潰してきた感じです。この中では、S/Nがイマイチな感じがありますが、比較相手が悪かったかも(^^;)

 

 HorusNEOは、さすがの安定感。高いS/Nに加え、空間表現と音像表現のバランスに加えて、高い躍動感は特筆すべきポイントですね(^^)/

偽物ケーブル情報! Crystalcable AbsoluteDream ご注意を!

 Crystalcable AbsoluteDreamですが、中国の某ショッピングモールに以前から偽物ケーブルが出ています。(怪しいケーブルだと思いメーカーに確認したところ、全て偽造/偽物と返事を頂いています) 先日ご紹介したOdin2に比べると若干お粗末ですが、今後にヤフオクなどに出回る可能性があり、ご紹介しました。毎度ながら、偽造天国な中国には呆れますね。。。

 

Fake_ad1_2

 AbsoluteDreamは、ほぼフルテック端子そのままなので、遠めからだと真贋分かりにくいですね。RCAも出ていました。

 

Fake_ad2

 しっかり電源ケーブルも偽造されています。

 

Fake_ad3

 もちろん、スピーカーケーブルも。 偽造フルラインナップ。。。

 

Fake_ad4

 どれも同じ線を使っているみたいですが、アップにするとお粗末な感じ。ただ、インシュレーター(ただの飾りか?)は、ちゃんと似せてきていました。だいたい300-500ドル程度でした。注意すれば大丈夫かと思いますが、お気を付け下さいね!

 

念のため、政府模倣品・海賊版対策総合窓口(http://www.meti.go.jp/policy/ipr/infringe/consultation.html)をご紹介しておきます。

Crystal Cable Ultimate Dream 気になる。。。

 2016年末に新しく発表されたCrystal Cable Ultimate Dreamですが、今のところ電源ケーブルだけが発売されています。AbsoluteDreamの電源ケーブルが良かったのでコレは導入決定!という感じですが、気になるところが。。。

(その後に、Ultimate Dreamの電源ケーブルを2本購入し、社長さんにも色々と伺った内容も含めてレビューしています。良かったらチェックして下さいね!)

 

Ultimatedream

 

 UltimateDreamの構造です。今までは4本だった単結晶(Monocrystal Silver)をコアとした線が6本に増えて、真ん中にSiltech お得意のSilver-Gold コアが採用されています。大幅に迫力増していますね。でも、何でアレ?と思うのかと言えば。。。

 

Tripleclown

 

 それは、このSiltech の最新&最強ケーブルなTripleClownで、今までのSilver-GoldからMonocrystal Silverに移行していたから。メーカーの説明では、究極の性能のために金額を度外視して過去最大径のMonocrystal Silver導体を採用したぜ!とか謳われています。ちなみにですが、SiltchとCrystalは関係深い(CEOが夫婦)です。officeの電話番号は微妙に違いますが、住所は一緒。工場の住所と電話番号は同一で、メールの問い合わせ先も同じでした。お二人のインタビュー記事みつけました。ブランドの性格とか分かるかも。それなのに、以前からMonocrystal Silverを採用していたCrystalがSilver-Gold コアを使うのは先祖返りみたいな感じで不思議???

 

 ただ、説明を読むとグランドループノイズを減少させるために必要とか書いてありました。そこで、テクニカルサポートにメールしてみたところ、中央のSilver-Gold コアは接地抵抗を下げるために必要で、音質的な面には影響しないとのこと。でも、音質に影響すると思うなぁ。しかも、ホントに音質的に関係ないのなら高価なSilver-Gold導体使わなくても良いような気も(^^;)

 

 ついでに、TripleClownとの違いについても質問してみたところ、どちらもトップレベルの性能だが構造に違いがあり、それが音の違いになっている。TripleClownはグランドの切り替えが出来る。両方とも自分のシステムで試して欲しいとのことです。…って、そんな簡単にこんな恐ろしいケーブルを両方とか試せませんから(^^;)

偽物ケーブル情報! Nordost Odin2 InterConnect ご注意を!

2015年秋に発売されたNordostの最高峰Odin2のインコネなんですが、久々に中国のサイト見たら。。偽物Odin2電源ケーブルに続いてインコネの偽物ケーブルが出ていました( ・_・;) (怪しいケーブルだと思いメーカーに確認したところ、100%偽物と返事を頂いています) 以前のOdin(オリジナル)の偽物に比べて、写真をみると初めから精巧に出来ているようです。早晩ヤフオクなどにも出回る可能性があり、注意して下さい!

 

Odin2_fake4

 

RCAです。写真見るとかなり良く出来ている感じです。。。

 

Odin2_fake3

 

何故か今回は端末処理の様子が載っていました。しかし、ちゃんと接続されていないようにも見えますが???

 

Odin2_fake2

 

 RCAだけで無く、XLRも偽物ありました。こちらの偽物も精巧ですね。

 

Odin2_fake1

 

 ちゃんと箱の偽物も作ってあるようです。今回はオリジナルプラグだったので、登場には時間がかかるかと思いましたが、初めから精巧な偽物でさっそく登場しました。値段は300-500ドル程度でした。似ているのは写真だけで、届いたら写真と似ても似つかない物が届く可能性もありますが。。。しかし、中国の偽物作りにはホントに呆れますし、怒りを感じますね。

 

念のため、政府模倣品・海賊版対策総合窓口(http://www.meti.go.jp/policy/ipr/infringe/consultation.html)をご紹介しておきます。

電源ケーブル 3本勝負!Nordost Valhalla2 & TYR2、Augline Horus NEO (Kazutoさまレビュー)

先日ブログにコメント頂き色々と交流させて頂いているKazutoさまから、電源ケーブルのレビューを頂きました!Nordost Valhalla2 & TYR2とAugline Horus NEO(輸出仕様)という楽しみな対決です(^^)/

 

Kazuto2

 

Kazutoさまは、3年程前にB&W 802diamondを導入されてオーディオ沼に突撃。現在は凄まじいパワーで電線病を極めようとされています。専用分電盤は完成済みで、なんとマイ電柱も施工進行中とか!?...うらやましい。

 

Kazuto1

 

 

写真も頂いたのですが、センス良くセッティングされていてシステムの写真を見るだけで音が良さそう!な雰囲気です。ホントに機器も素晴らしく、かなり吟味されて選ばれたのが想像出来ますね。それでは、以下レビューです(^^)/

 

 

プリアンプのCHプレシジョン L1の電源ケーブル選びに多くのケーブルを集め試聴する機会がありましたので、その中でNordost  Valhalla2とTYR2そしてオーグラインHorusNEO+α(ターミネーター付き)の3本について比較レポートさせていただきます。

 

 

 

1)Nordost Valhalla2 power cord
 音像はオーグラインより締まりがありやや小さめ、繊細な中高域の高い情報量と相まってそれぞれの音像の分離感はオーグラインより良い感じです。透明な広い音場にしっかりと分離した音像が精密に定位し、3次元的空間表現はオーグラインより優れていると思います。

 

 オーグラインと比べると音の線は細く・温度感は低め・低域の沈み込みは浅く量感もやや不足気味、その分低域の解像度では優り・音のスピード感は良く、リズムが正確に聴こえます。音場はスピーカーを結んだ線の奥に広がり前に音像は出てこないので、緻密に構成されたステージから少し離れた距離感で分析的に音楽を聴く感じです。

 

 

 

2)Augline HorusNEO+α(ターミネーター付き) 電源ケーブル(輸出仕様)
 音像はValhalla2よりやや大きめながら、立体感・力感・実体感のある濃い音像で、温度感は高め・低域の沈み込みは深く、やや緩い低域が膨らみやスケール感を与えてくれます。細部まで見通せる精密感や音のスピード感はValhalla2がやや優りますが、オーグラインでは音によりタメ?がある感じで躍動感ある鳴り方に聴こえます。

 

 またValhalla2が透明感ある音場だとすれば、オーグラインはもう少し密度のある濃い感じで空間の広さはほぼ同じながら、スピーカーより前方にも音場は拡がりそこに実在感ある音像で音楽が躍動感をもって鳴るので、聴いていて自然と感情が高まり、ステージに引き込まれていく感じです。

 

 

 

3)Nordost TYR2 power cord
 3本の中では音像は最も大きく、音の線はやや太め・温度感はニュートラル・低域の沈み込みはValhalla2並で高域はValhalla2ほど伸びませんが、良い意味で音に緩さがあり低域の量感はValhalla2よりありますし、バランス良く音楽をゆったり鳴らせます。音場の広さは他の2本に遜色ありませんが、スピード感リズム感はやや劣る感じ・音像は薄く実体感は少なく、音像の分離感も良くないので音場が不明瞭に感じます、TYR2はValhalla2の1つ下位モデルですが性格はかなり違うようです。

 

 音色的にはValhalla2とオーグラインの中間くらいに位置する感じで、音像重視で先鋭感を上げ過ぎたシステムから緊張感をとってフワッと音を広げて鳴らすような使い方には良いと思います。刺激的な音は出さない良いケーブルだと思いますが、ただValhalla2やオーグラインHorusNEO+α(ターミネーター付き)と比べてしまうと正直少し物足りない感じがしてしまいます。

 

 

 

【まとめ】 
 Nordost  Valhalla2とオーグライン HorusNEO+α(ターミネーター付き)は質的には同等のレベルにある製品だと思いますが、出てくる音色や音楽の鳴らし方はかなり方向性が違うので、自分のシステム、聴く音楽の種類、また自分自身の音楽への向き合い方で人によって選択が変わると思います。
 実際に試聴に使った北欧のポップス女性ボーカル物では、北欧の空気感とValhalla2のキャラとがはまり過ぎるくらいにはまってValhalla2が良かったですが、逆にオーケストラで春の祭典など爆発的低域の入った曲を聴くと、やはり音楽を熱く感じさせてくるオーグラインが良い感じで、なかなか選択に迷いました。最終的にはプリの電源ケーブルにオーグラインを選択しました。

 

 

Kazutoさまのレビューは、自分がValhalla2を試聴した時の印象に近くTYR2と合わせて分かりやすく読み応えがありました。なお、Auglineのデモ機はターミネーター部分がアタッチメントになっており、届いた製品版(ターミネーター内蔵)では、試聴機と比べ解像度上がったようです。自分はオーグライン多用していて、慣れちゃっている部分があるのですが、改めてレビュー拝見して再確認する部分もあり興味深く拝読させて頂きました。今回は、素晴らしいレビュー感謝です。>Kazutoさま

Nordost Odin2 vs Odin vs Crystal Cable Absolute Dream 3本勝負!比較レビュー

 前回に引き続きまして、Nordost Odin2Odin、Crystal Cable AbsoluteDream interconnectの3本です。この3本は空間描写・音像・スピード&キレ・レンジ・解像度・情報量・S/Nなど全ての項目でトップクラスと思われ、性能的にはかなり拮抗しています。取り回しやセッティングにデリケートなところも同じ印象で、この点は環境に負けずにパフォーマンスを発揮するオーグライン自分のなかでは何時でも安心&困ったときの駆け込み寺)などと違って注意が必要ですね。

 新しく導入したOdin2インコネOdin2スピーカーケーブルが落ち着いてきたタイミングでじっくり聴き比べていたので、遅くなりましたがレビューしておきますね。

 

Odin2_absolutedream

 

【外観など】
写真の内側から、Crystalcable Absolute Dream(AD)、Odin、Odin2です。端子はADとOdinがフルテックのカスタム?品で、Odin2がオリジナル端子。3本共にスタビラーザー(飾り?)が付いていて、ADは動きます。Odin2は2個に増えていますが、音質的な意味があるかは?です。ADは一番細くて柔らかい針金のような感じ。Odin2はOdinより少し太くなっていますが、3本共に取り回しは楽なタイプ。

 

【構造】
Nordost Odin/Odin2:Dual Micro Mono-Filament(エレクトリのHP)で、中央のスペーサーにらせん状に巻き付けている構造です。Odin: 8 x 23 AWG silver over 99.99999% OFC/Odin2:10 x 23 AWG Silver-plated 99.999999% solid core OFC と共に銀メッキ無酸素銅線ですが、Odin2は線が増えていて比べると太くなっています。

Crystalcable Absolute Dream:構造は全て同じようなので、AbsoluteDream電源ケーブルのレビューの参照下さい。中心に導体の単結晶銀の単線。周りを銀メッキの単結晶銅線と金メッキの単結晶銀線で2重にシールド。シールド線でケーブル作れそうな贅沢な仕様です。

 

【音質傾向】
 エージングも兼ねてOdin2固定の状態でずっと聴いていました。厳しい条件ですが、ここからOdin/ADに戻してチェックしています。すぐに聴くと寝ぼけた音だったので、DACの機能で数分エージングかけてチェック開始。

 


Nordost ODIN Analog Interconnects

Celine Dion 『A NEW DAY HAS COME』   (SACDから)
  これはこれで上品で良い感じ。低域とか形はぼけるが、塊感はある。ボーカルの音像はやや大きい。キレや彫りの深さは少し失われる。S/Nはやや落ちる。比べれば、ややCoolでモノトーン気味だが、ほぼニュートラルな印象でスパッと広がる空間と高域の伸びとキャラが合う。

Gloria Estefan  Greatest Hits (5.1chじゃない初期のSACD)
 レンジはやや高域よりになる。空間の広がりがやや落ちている。リズム感は遜色ない。音像も少し弱いが、ボーカルの感じは主役が目立つ感じで悪くない。

美空ひばり オリジナルベスト50 (川の流れのように/愛燦燦)
 Odin2と比べると定位が少し甘くなる。立体感が落ちる。ただ、上質で品のある音で雰囲気がある。ボーカルの実体感は保っている。空間の広がりは、やや狭い。むしろ主役が引き立つ印象。

寺井尚子 ライムライト (素晴らしいジャズバイオリン)
 響きはきれいで上品。少しモノトーンというかエモーショナルな感じは薄くなる。ただ、これはこれで雰囲気いい。音は軽やか。弦の響きも良く厳しい感じは薄くなって、上品な方向になる。

Rodrigo Y Gabriela (凄いギターデュオ。ギター2本だけとは思えない演奏)
 音は軽めになる。低域も音像の彫りの深さも浅くなる。しかし、キレは十分。弦の響きもきれいで、やはり少し上品な印象。

川江美奈子 Letters (ピアノとボーカルですが、とても心に沁みます)
 こういう曲だとグッとくる。上品で丁寧な感じが説得力を増す。フロアでの音の反射まで分かるような感じは無くなっているが、ボーカルがスポットライトを浴びたように引き立ち魅力的になる。

 

Crystal cable Absolute Dream Interconnect cables

川江美奈子 Letters (ピアノとボーカルですが、とても心に沁みます)
 音が豊かで一気にカラフルになり驚く。色彩感が高く非常に明瞭。音像の彫りの深さはOdinより深くなる。響きはやや増す。力感もある。フロアーの反射やピアノのハンマーが動く音とかは、あまり分からなくなる。一方で、主役がより引き立ち魅力的に。Odinより音像は前に来る。温度感はOdin2と同じレベルだが、音像はより強く力感がある。

Rodrigo Y Gabriela (凄いギターデュオ。とてもギター2本だけとは思えない)
 Odinより力感ある。最低域までしっかり力感があって楽しい。Odin2までは達しないが、低域はOdinを凌ぐ印象。色彩感はやはり高く、弦の響きが鮮やか。Odinよりごく僅かだがスピード感や分解能は劣るかも知れない。ただ、力感はあってキレは良い。

寺井尚子 ライムライト (素晴らしいジャズバイオリン)
 響きがきれいで魅力的。バイオリンも鮮烈で激しさはしっかり伝わってくるが、キツイ音では無く鮮やかで艶やか。シンバルは分かりやすくなる。スポットライトがあたるように、主役が引く立つ感じがある。

美空ひばり オリジナルベスト50 (川の流れのように/愛燦燦)
 空間は十分に広い。音場表現は、Odinと同じレベルだがOdinより少し音が前に来て音像よりになっている。立体感はOdinより少し良いかも。温度感もOdinより少し高めになる。レンジは高域の伸びは変わらず、最低域の沈み込みはOdinより深い。

Celine Dion 『A NEW DAY HAS COME』   (SACDから)
 Odin2ほどではないが、最低域はOdinより沈む。塊感・力感はあるので迫力は増す。OdinもADも高域は伸びきっているので、最低域が沈む分だけレンジは低域よりに感じる。S/Nや細部というか些末な部分の分解能はOdinより僅かに劣るか?しかし、その分は主役が引き立つ。Odinに比べて空間は前後はわずかに狭いが前後はむしろ良く、音像が前に来る感じで迫力ある。

Gloria Estefan  Greatest Hits (5.1chじゃない初期のSACD)
 空間はodinに負けていない。左右はやや狭いかも知れないが、前後はやや広がる印象。情報量はあるが、分解能はOdinと比べ僅かに劣るかも。しかし、音は前に来る感じで、力感もありノリが非常に良く、ラテン音楽には最高!聴いていてとても楽しい。

 

Nordost ODIN 2 Analog Interconnects

美空ひばり オリジナルベスト50 (川の流れのように/愛燦燦)
 イントロから鳥肌レベル。空間は広がりきっている。ひばりの歌声は繊細。Odinよりさらに空間が広くなり驚く。ボーカルもOdinより立体的になり実体感が明らかに増す。音が前にきて満ちる。S/Nあがりバックグラウンドがさがるため音の深みが増し、歌い出しはボーカルが漆黒の闇からポッと浮かび上がる感じになる。

Rodrigo Y Gabriela (凄いギターデュオ。ギター2本だけとは思えない演奏)
 音の深さが違う。甘美に。ODIN/ADより早いかも。情報量は増え、分解能も増している。S/Nは少し上になり、音に深みが出る。沈み込みはADと同じくらい。重量感は程々で、スパッと音が出る。低域のタメ・キレははっきり。

寺井尚子 ライムライト (素晴らしいジャズバイオリン)
 立体感増す。特に周辺部や細部の立体感や存在感が増す。ODIN/ADとスピードは同じ。弦の響きは甘美。厳しさも程よくでる。ピアノは踊るように。ドラムとシンバルも早くよりリアルに。分離良い。音の立ち上がり立ち下がりは、より早くなる印象。

川江美奈子 Letters (ピアノとボーカルですが、とても心に沁みます)
 ビアノの響きはきれい。ボーカルはよりリアル。音色はOdinとほぼ同じだが、温度感は僅かに高い。ハンマーの動き、息づかい分かる。フロアーに反射した音まで分かる感じ。ボーカルはADより少し前に出る。音像の大きさは自然。

Celine Dion 『A NEW DAY HAS COME』   (SACDから)
 最低域まで出て形もシッカリ。音数が多く音圧も高いが細部まで描写が崩れない。

Gloria Estefan  Greatest Hits (5.1chじゃない初期のSACD)
 キレ・リズム感素晴らしく言うこと無い。

 

【まとめ】
# Nordost ODIN 2 Analog Interconnects
 性能的には、Odin2の進化は凄いと思います。OdinはADに最低域の沈み込みなど負けていましたが、軽く抜き返しました。限界かと思われた空間表現もさらに広がっています。S/Nと解像度・分解力も上がり、情報量の多さを生かし切っている印象で、漆黒の闇から音像が浮かび上がる様子が素晴らしい。また、スピード・キレをOdinと互角以上としながらも、温度感や色彩感を良くしているのが驚異的。そのおかげで、音像表現が一段良くなっていました。
 弱点としては、Odinと同じでシステムのアラを暴くこと、性能の凄さを発揮するためにシステムの要求水準が高いことぐらいでしょうか。今回のバージョンアップで、ハイスピード&音場系の雄として性能を極め音像表現もAbsoluteDreamに拮抗出来るパワーを得ています。購入前に「Odinも凄いけど、Odin2の進化は素晴らしいよ!」って言われたのを思い出しました。

 

# Nordost ODIN Analog Interconnects
 Odin2と比べてしまうと最低域の伸びやS/N・分離能、情報量など、やはり差はありシステムが追い込まれるほどに差が開く印象です。ADと比べても最低域の伸びやキレは一歩後退し、Odin2と比べても淡泊な描写に感じることは事実。しかし、空間表現を極め絶対的な性能により音像表現も素晴らしいレベルであり、絶対的な性能ではADと互角なレベル。雄大に広がり、品位のある音が空間に満ちる様は素晴らしいです。もちろん、ADに比べるとストイックなイメージで、Odin2と同じくメインで使うとシステムのアラを暴きます。しかし、プリ-パワー間で黒子的に使い底上げすることも可能で、使い勝手は良いかも。
 発売から年数がたっても絶対的なパファーマンスはハイレベルであることに変わりなく、ハイスピード&音場系の雄として絶大な性能を誇り音像表現も素晴らしいレベル。上質で品位のある空間表現は魅力的で、趣のある繊細な描写はコレはコレで良いな!と思わせるケーブルです。

 

# Crystal cable Absolute Dream Interconnect cables
 明るさのピークを伸ばしコントラストをあげるような感じで、非常にクリアで色彩感が豊か。とてもカラフルです。Crystalcableのショップ(Nordostの正規代理店でもある)の方から、「Odinはモノトーンで音楽が楽しく無いから、AbsoluteDreamがお勧めだよ!」って言われたけど、確かにADを前にするとOdinがモノトーンに感じるレベル。
 空間は左右はOdinに比べやや狭いですが前後はむしろ上回っており互角です。音像の立体感はOdinを上回り、ボーカルの存在感はOdin2と互角以上なレベル。S/Nと分離能はややOdinに比べて後退する印象ですが、その分はスポットライトがあたるように主役が引き立ち魅惑的。レンジも最低域の沈み込みはOdinを上回り、力感もOdin2よりありますね。
 弱点はカラフルなので、煌びやかになりやすいところでしょうか。絶対的な性能としてはOdinと互角だと思うので、この実体感の強さはキャラ的な要素が影響していると思います。また、システムのアラも暴きますが、自己主張の強いタイプであり相性も出やすいかと。とは言え、ここまで音像と実体感が強く、空間描写もスピードもOdinと競えるケーブルは希有なのでは無いでしょうか。Odin2で耳が慣れても魅惑的なケーブルです。

Nordost Odin vs Crystal Cable AbsoluteDream 比較レビュー(愛知のSさん)

 写真は自分がインコネの頂点を競うと思うのが、Nordost Odin2Odin、Crystal Cable AbsoluteDream interconnectの3本です。少し前になるのですが、ご縁があり愛知県のSさんに写真のNordost OdinとCrystal Cable AbsoluteDreamを聴き比べての感想を頂いたので、有り難くブログに転載させて頂きました。ちなみに、Sさんは送り出しにPCトラポ(Mac)をお使いで、SPはJBL S-5500。ケーブルとかも吟味されていらっしゃいます。

 

Odin2_absolutedream

 

 一聴してわかる明瞭感も勿論ですが、音像の立体感、表情などの情報量もOdinに比べAbsoluteDreamのほうが僅かに勝っているように感じました。 また音場の拡がり方は、確かに前後方向はAbsoluteDreamに分があり、左右はOdinには及ばないとしても僅かな差のように思えました。

 

 ただ空間表現については方向性が違うもののようにも感じられ、AbsoluteDreamがステージの中に独立した音像を描き分けているのに対し、Odinはある程度音場としての一体感が目立つように見受けられました。

 

 大きく違うように感じられたのは低域の描き方で、AbsoluteDreamがここでも緻密に描写するのに対して、Odinは良く言えば量感のある、悪く言えば緩い低域が特徴に思えます。(低域の量自体はどちらも同程度でしょうけど)

 

 こうやって挙げていくとAbsoluteDreamのほうが好ましいようにも見えますし、曲によってはAbsoluteDreamのほうに感銘を受ける場面も少なくはなかったのですが、Odinでは曲によってはスピーカーが消えたように聴こえました。一方でAbsoluteDreamでは最後までスピーカーの存在感が消えませんでした。この点だけに限って言ってもAbsoluteDreamは惜しいところまで来ていたのですが、どうしてもOdinのレベルには及びませんでした。音像が明瞭すぎることが仇となったのかもしれませんが……。

 元々使用スピーカーがホーンツィーターのJBLだからなのか、いわゆるスピーカーが消えるという感じがいままでどうしても難しいものがあって諦めていたところがあるのですけど、Odinを繋いだところあっさりと達成できてしまいました。どちらのケーブルも半端じゃない能力ですので、他の箇所の調整次第でどうとでも出来るのでしょうけど。。。

 

<補足コメント>

 

改めてレビューを見返して、OdinやADを聴いたことある人向けの記述となってしまっている気がしましたので、多少補足したいと思います。

 

両者の最も特徴的な違いは、背景の空気感、全体の雰囲気に現れてると感じました。Odinは個々の音像自体はNordostらしい明瞭感のあるものですが、背景の表現は下位モデルと違い、ゆったりとした有機的な表現で、それが全体の印象として支配的なのが特徴であると思います。実際に聴くとNordostのブランドからイメージされるよりもずっと有機的な表現で、そこに驚きはあるかと。ただその表現がために低域の緩さは免れなかったんじゃないかと解釈していましたが、messaさんのレビューを読むとOdin2では低域の緩さは改善されているようで、やはりOdin2は突き抜けた化け物のようですね。

ADは音像はもちろん、背景の隅々まで徹底的にビビットで、全体の印象も細密となるかと思います。音場の境い目が明確に聞き分けられるほどの緻密な描写はちょっと驚異的でした。そこまで徹底的ですと性能面での貢献度は確かにOdinを凌ぐと捉えるべきなのかもしれません。

 

 ただADはシステムへの貢献度が高い分だけ、多少支配的な面もあるように見受けられました。非常に高いレベルのバランスはあるのですが、どうしても全体をADの個性にしてしまうような傾向があるという印象でした。Odinですとシステムの音にOdinの味を加える印象でしたので、比較すればOdinのが機材を選ばず合わせやすい傾向はあるのかなと感じます。

 

 短期間で非常に的確なレビューを頂いたのでさすがSさん!と驚きました。自分はN802->YG Sonjaで比較的音場が得意なスピーカーだったので、JBLでの感想はとても興味深かったです。当方も新しく導入したOdin2のインコネスピーカーケーブルが落ち着いてきたタイミングでじっくり聴き比べていたのですが、ほとんど同じ印象(後ほどレビューしますね)でした。コメントの方に補足コメントも頂きましたので、本文に追記させて頂きました。今回は貴重なレポをブログに掲載させて頂けて本当に感謝です>Sさん!

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    美空ひばり: "オリジナルベスト50~悲しき口笛,川の流れのように"
    ひばりさんは、システムが良くなれば良くなる程に歌唱力に凄みが増しますね。このCDはマスターを忠実にCD化したようで、変な加工なく音圧は低め。そのためボリュームを上げたときのダイナミックレンジが優秀。バックも当たり前のようにオーケストラレベルで演奏されてます。「川の流れのように」や「愛燦燦」をステレオサウンドの高額なCD-Rと比べましたが遜色なし。私の必須チェックCDです。

  • Celine Dion -

    Celine Dion: New Day Has Come (Ms) (Sl)
    セリーヌ・ディオンの産休復帰第一弾アルバム。All The Way...A Decade Of Songと共にSACDの中でも高音質です。かなりプレミア付いていてお勧めしにくいですが、数は出回っているので焦らず探してみてください。

  • Sarah Brightman -

    Sarah Brightman: The Very Best of 1990-2000
    初期の日本未発売のベスト盤。【Fly】【Time To Say Goodbye(Timeless)】【Eden】【La Luna】を一枚にした感じですね。非常にまとまりが良く、音質も良いのでお勧め。空間表現やサラの歌声のチェックに使っています。

  • 綾戸智絵 -

    綾戸智絵: LIVE!
    ジャズですが、お笑い満載で聴いていて楽しい1枚。ディナーショウ?の雰囲気(拍手や食器の音など)のチェックと共に、楽しくノリノリで聴けるかどうかの確認に使っています。

  • 川江美奈子 -

    川江美奈子: letters
    中島美嘉、今井美樹、平原綾香、一青 窈などへの提供曲のセルフカバー。ピアノの弾き語りですが、非常に音質の良いCDです。ボーカルの情感のチェックに使っています。letters2~愛に帰ろう~と共に女性ボーカル好きならおすすめですよ(^^)/

  • Holly Cole -

    Holly Cole: Don't Smoke in Bed
    ジャズファンで無くても聴きいる一枚。音質的にもリンク先のアメリカ版がお勧め。多くの方には何を今更って感じだと思うのですが、まだの方はぜひ聴かれて見てください(^^)/

  • 寺井尚子 -

    寺井尚子: ライムライト
    バイオリンメインのジャズカルテット。ムーディなPreludeからアグレッシブな演奏のChacomeなど、おなじみの曲が揃っています。。スピード感やキレ、バイオリンの響きなど、チェックに最適。お勧めの一枚です(^^)/

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