Constellation CENTAUR MONO 試聴レビュー
オーディオ界のドリームチームを集めて企画されたコンステレーション オーディオ。日本ではStellaが扱っています。その中間グレード(と言っても弩級ですが)のパワーアンプを試聴していました。2015年の夏に。。。 記事にしようしようと思ったまま一年半経過(^^;) 既に後継機が出ていますが、なかなか機器のレビューは見かけないので、サラッと記事にしておきました。何かの参考になれば。
左右に組であるデカい箱みたいなのが、CENTAUR MONOです。間にあるAyre VX-R がコンパクトに見えますが、CENTAURが巨大です。奥行控えめなのが救いですが。。。 もちろん、この世にVIOLA Bravoとかありますが、ウチでは仮設置も無理(^^;) 重さは片方で46.7kg、パワーは500watt(8Ω)、ゲインは26db(ConcentrationDirect 14db)です。迎え撃つAyre MX-RとVX-Rは、非力だと思っていましたが、重さ23/35kg で、パワーは 300/200watt(8Ω)でした。単純に合計すると、重さ81kgで500wattとなり互角みたいです。Ayreコンビのセッティング重くて大変な訳だ。。。
【外観&機能】
見た目的には、でっかいアルミの箱です。シンプルなデザインですが、存在感は凄いですね。面白いのは、入力が2系統有って通常の入力(XLRとRCA)と、Constellationのプリ専用のダイレクト端子(XLR)が分かれているところ。Line Stage Gain Module が組み込まれていて、他社のプリであれば、このモジュールを通るようにされています。このモジュールをバイパスすると、14dbとかなり低いゲインとなります。したがって、Constellationはパワーアンプのゲインをかなり絞り、プリを高出力にしていると思われます。そうなると、コンステレーションのプリだけ使うのは難しいのかな?
今回試してみたかったのは、このダイレクトモード。普段はDACの出力を2Vにしているのですが、これを6Vにするとちょうど良いのでは???との期待です。
【音質インプレッション】
まずは通常の入力から。ちなみにSPケーブルはバイワイヤで繋ぎました。とても音が上品かつ繊細でスムーズです。嫌な音は出さないタイプですね。AyreのMX-RとVX-Rのセットに比べても、S/Nは一段上で、解像度やや向上し情報量が増える感じなのが驚きです。レンジは上下とも互角な印象ですが、低域の量感は増す印象。音像はもボーカルの音像シッカリで好印象。温度感は下がると言うほどでは無かったです。空間も左右はAyreに負けずと広がります。
一方で、音は前に来ない感じで後方展開気味の音場です。また、Ayreに比べるとキレはやや低下し、スピード感も少し鈍る様子。ロドリゴとかは、音が柔らかいというか腰が無い感じになってしまいました。
さて、本命のダイレクトモードです。モジュールをバイパスして、スピード感や力感が増せば…と期待して試聴開始です。念のためDACの出力は2Vでプリのボリュームを上げる場合と、DAC出力を6Vに上げるパターンで試しました。実用的には、どちらも使用出来ましたが、どちらもパッとせず。。。確かに、力感やキレは多少は改善するのですが、Ayreに比べると物足りないレベル。やはりAyreはキレやスピードは一級品みたいです。一方で、美点だったS/Nなどが悪化して、ザラザラとした質感で全く違う印象になってしまいました( ・_・;) もちろん、推奨される接続では無いので文句言えないですが(^^;)
【まとめ】
今回試した印象からは、Line Stage Gain Moduleは相当強力で、音を磨き上げて美音にするようです。ケーブルで例えると、Stealth Indraのような脚色を感じました。とは言え、AyreのMX-R/VX-R コンビが相手でも、勝るとも劣らない基本性能はさすがの一言。普通はセットで使うと思いますが、パワーだけならCHみたいな高解像度バリバリなソース機器を、パワーアンプダイレクトで使うとかだとちょうど良いのかも知れません。
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コメント
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Constellationはプリとパワーをセットで音作りをしていると考えていいのですかねー?
「ややこってりした官能的な音」という噂を聞いたことがありますが、この場合は欠点として出てしまった可能性もありますね。
投稿: 北の信者 | 2017年4月18日 (火) 22時38分
北の信者さん
こんにちわ(^^)/ パワーアンプにおまけに搭載されたLine Stage Gain Moduleが恐ろしいほど効いたので、Constellationのプリは凄そうです。と言うか、制作者はLine Stage Gain Moduleの電源部etcの調整で音色とか思うとおりに出来そう。
デジタル再生だと出力レベル高いんで、普通はプリで音量を絞っている感じになっているかと思います。それを、プリで出来るだけ絞ら無くて済むように、パワーアンプのゲインを抑えた設計にしているのかも。やはり仰るようにセットで使う事が前提でしょうね。
投稿: 目玉親父(messa) | 2017年4月19日 (水) 13時39分